英検取得記

英検3級

動機

 英検は日本で一番有名な英語能力テストだけど、もう英検って時代じゃないでしょと思っていました。が、TOEIC結果が465点と悪かった。これは英検で言えば3級、中学卒業程度の英語力にあたる。そして、派遣サイトの募集条件にも「英検3級」がごくまれに見られることもあった。履歴書に「TOEIC465点」って書くよりも「英検3級 合格」って書いた方が印象がいいので、英検3級を受けることにした。中学生で英検3級持っている子もいるので複雑な気持ちだったが……。

対策本

 2004年9月11日、英検ホームページから2004年10月17日(日)実施の3級を申し込み、検定料2500円をクレジットカードで決済。資格取得の料金にしたら2500円は安いですね。申し込みは有名書店やコンビニ(ローソン・ファミリーマート・スリーエフ)の情報端末からもできるそうです。
 次に、ヤフーオークションにて「英検3級 CD」で検索し、『こんど絶対うかりたい人の英検3級/CD2枚付』(東進ブックス/1999年)を落札。同じ出品者より『英検3級DAILY 2週間集中ゼミ/CD付』(旺文社/2003年)も薦められたので、ちょっと悩んだけど、一緒に購入することにした。2冊送料込で1740円でした。
 『こんど絶対うかりたい人の英検3級』を解いてみる。1周目から9割以上正解。この分じゃ、試験対策しなくても受かったな。だいたい知っていたけど、熟語「name...after〜」「see...off」は知らなかった。ずっとうやむやだった部分(「at+時間」「on+行動の目的」等)もあったので、やってよかった。この東進ブックスの問題集は1999年版で出版が古いですが、英検3級対策としてはいい本です。2周したところでタイムリミットが来てしまったので、旺文社の方の問題集は例によって手をつけられませんでした。

一次試験

 試験10日前ぐらいに受験票のはがきが届く。試験会場は駅前の私立高校だった。「土足禁止。必ず上ばきを持参すること。」とあったのでスリッパを持っていくことにする。
 当日の2004年10月17日(日)、試験会場まで父に車で送ってもらう。スリッパは要らなかった。みんな土足で上がっていたので、私も靴のまま校舎に入る。受験者層はTOEICと違い幼く、みんな黒髪で、すっぴんで、華奢。5割中学生、3割高校生、1割小学生、1割20歳以上という感じ。1人だけ60歳ぐらいの白髪まじりの男性も居た。うちの両親じゃ、かったるがってまず受けないだろうけど、あの年代でも勉強熱心な人って居るんだなあ。
 受付は、PTAのおばさんがお手伝いに来ましたという感じで、受付の人がスーツを着ていたTOEICと比べると庶民的だった。教室は、中学や高校の英語の先生なんじゃないかなという感じの人が担当していた。英検3級の場合は特に席は決まっていなくて、前から順に座っていくのだそうだ。彼は、受験者の年齢層に合わせてか、まるで小学生に向かって話しかけるようなやさしい口調で受験者全員に注意事項などを説明してくれました。うーん……。
 試験開始。ライティングは簡単でした。問題集の方が難しい問題があったぐらいです。リスニングでは、早さがゆっくりで2度繰り返すので、1度目で聞き取れなくても2度目で聞き取れました。筆記試験35問40分+リスニングテスト30問29分。問題用紙に書き込みもできるし、TOEICと比べると量も少なくて時間も短く、お手軽な試験でした。試験後、英検では問題用紙は持ち帰れるので、家に持ち帰りました。

一次試験結果

 試験15日後の2004年11月1日(月)、日本英語検定協会から一次試験合否速報のメールが届いた。合格。さらに1週間後、一次試験合格通知、兼二次受験票ハガキが届く。65点満点でした。受かるとは思っていたけど、満点だったとは。ちなみに合格者の平均点が49点、全体の平均点が43点だったそう。この試験なら中学3年の時に受けていても、うかったな。中学生の時に受けておけばよかった。

二次試験

 二次受験票ハガキによると、試験会場はまた別の地元の私立高校だった。当日の2004年11月14日(日)、行きは父に車で送ってもらう。試験はやっぱり到着順だった。まず、校舎入り口にて受付をして「英検受験者」とあるピンクのシールを左胸に張ってもらう。次に、ホールのような場所の席にて受験シートに鉛筆でマークし、試験会場である教室の前で受付を済まし、「3級二次試験受験者心得」を読みながら、順番待ちをする。
 前の人が出てきたので教室に入る。面接は外国人かなあと思っていたけど、日本人の英語の先生OBっぽい60代後半から70代前半ぐらいの男性が面接官でした。会話は全て英語で進められました。受験シートを渡したら名前が書いていなかったので、「名前を書いてください。」と注意を受けてしまった。名前を書き加えてお渡しする。その後、英文の音読を指示されたり、「休日には何をしていますか。」とか、イラストを掲示されて「雑誌はどこにありますか。」など尋ねられました。この時、「Where」がよく聞き取れなくて一回聞き返してしまった。「Wh」の聞き取りが苦手だなあ、私。案外と簡単に10分程度で終わった試験でした。
 「3級二次試験受験者心得」の裏面には、「英検2級からアメリカの大学に留学できる」「国内の高校や大学入試での優遇校も増加」「中学卒業までに3級、高校卒業までに2級か準2級を目指そう!」といった情報が載っていました。英検も時代に対応しているんだなと思いました。でも就職では英検よりもTOEICの方が需要があるんだよなあ。例えば、某就職情報サイトで「英検」で検索すると49件、「TOEIC」だと337件登録されている。やっぱり、英検は学生のための資格だな。
 帰りはバスで帰ろうと思ったので駅まで歩いていく。20分ぐらいは歩いたような。駅に着くと駅が工事中のためバス停の位置が変わっていて、バス停を探すのに少し迷った。しかもバスを30分待って気がついたが、日曜日の昼間だから1時間に1本しか出ていなかった。バスを待つのが面倒になって、結局家まで40分かけて歩いて帰りました。こんなことなら駅まで自転車で行けばよかった。

二次試験結果

 試験9日後の11月23日、「合格」という二次試験合否速報メールが届いた。さっそく派遣情報サイトの登録情報に「平成16年11月 文部科学省認定・実用英語技能検定3級 合格」とつけ加える。履歴書に書く時の月の日付って11月でよかったのかな?それとも一次試験を受けた10月の方がいいのかなあ。
 さらに4日後の11月27日、合否通知ハガキが届く。詳細は、

分野別
分野得点満点
リーディング55
Q&A2225
アティチュード23
合計2933
合格点19

 余裕で合格。アティチュードが2なのは入った時にあいさつしなかったからかな。Good morningとか。あるいは、名前を書き忘れたからだろうか。Q&Aでは「Where is the magazine?」という質問で「On the sofa.」とだけしか答えなかったからなあ。「The magazine is on the sofa.」と答えておけばよかった。
 二次試験から1カ月が過ぎた2004年12月20日、実用英語技能検定3級の合格証明書が届いたので、大事にしまいました。おしまい。
(2005/02/03)

英検2級

 2004年12月下旬、英検公式サイトを眺めていたら英検申し込みの受付期間だったので2級を申し込むにした。こういうのは思い立った時が吉日。クレジットカードで受験料4100円を振り込み、試験日2005年1月23日(月)に向けて英検対策開始。

 教材には『英検合格のための2級実用英語教材』(初版発行1972年、重版発行1996年、定価1050円)と『英検2級実用英語教本カセット』(定価3200円)を使用。8年前の本なので現在は中古で安くなっています。なにゆえに1996年発行の教材を所持しているかというと、そのころ受けようと思ったことがあるからです。教材も途中まではやったが、めんどうになってやめてしまった。

 この教材では作文問題が含まれていますが、2005年現在の英検2級1次試験は全てマークシート方式。1996年当時は2級にも作文問題があったのかなあ。また、「教本」と命名されるだけあって8割方ベタ文章で解説されています。半年ぐらいかけて1冊丸暗記すればいいんだろうけど、時間がかかるから、私はこういう教科書形式より問題集形式の方が好きだな。

 本当は英検・会員専用ページの「過去問題にチャレンジ」もしたかったが、準備期間が1カ月しか無かったため、テープを聞きながら軽く2回この教材に目を通しただけで試験日になってしまった。

 2005年1月23日、試験会場は3級1次を受けたのと同じ高校。両親が旅行のため、今回は雪の中を自転車で駅まで行った。念のためスリッパを持っていったけど、やはり使わなかった。
 2級の場合は座席が決まっていた。黒板の番号と照らし合わせ、席に着く。受験者の年齢層は高校生から20歳ぐらいで9割方が女の子だった。試験官は40代ぐらいの女性の英語の先生っぽい人で、小学生に話しかけるようなやさしい口調で説明をしてくれました。英検を受けにいくと小学生の気分が味わえます。

 リーディングの方は割とできた。リスニングは正解率低そうだと思った。3級のリスニングは2度繰り返したけど、2級では1度のみなのです。Toeicの半分ぐらいのスピードで、ゆっくりだったのでなんとか聞き取れたといった具合。「落ちたな。リスニング強化必須!」と思いつつ家路に着く。

 2週間後の2月7日月曜日、「英検からのお知らせ」メールが来た。英検サイトにログインし、「合否閲覧サービス」を見にいく。

一次試験結果 :  合格
 分野  配点  得点  得点率(%)  平均点
 合格  全体
 語彙・熟語・文法  20  17  85  14  11
 読解  空欄補充  8  8  100  6  4
 内容把握  12  10  83.3  8  6
 リスニング  会話文  15  13  86.7  12  10
 一般文  15  6  40  10  8
 作文  5  5  100  4  3
 合計  75  59  78.7  54  42
今回の合格点  47

 うそっ。意外と余裕を持って合格していた。リスニングは会話文はよくて、一般文がだめだったんだな。

 受かると思っていなかったから2次試験対策していなかったよ。さっそくAmazonで「英検 2次」で対策本を調べると、『DAILY10日間 英検2級 二次試験対策予想問題 CD付き』という本があった。「英検新試験に完全対応」しているとのこと。普段だったらAmazonで購入するんだけど、今回は時間が無いのでその日のうちに地元の書店を4軒探して入手。なかなか置いていないものです。準1級のは3カ所で置いてあったのに、2級2次って受ける人が多いのかなあ。で、CDを聞きながら3回ほど音読したものの、やっぱり暗記するほどは時間が無くて、試験日になってしまった。

 2005年2月20日日曜日、英検2次の会場も1次と同じ高校だった。受付時間内に受付を済ませたのに、試験の順番が後の方になっていて待ち時間が50分ほどかかった。その間、教室の指定席で待ちながら教材を眺めておくことにする。同じ教室内の6割の人は同じ本を見ていたみたいだった。「英検合格者の80%以上が使っている旺文社の英検書」っていううたい文句だけど、ほんとに英検受験者の間では大ベストセラーだな。

 私の番になり面接試験室である教室に入っていく。試験官は日本人の、イギリスあたりへよく出かけていそうなダンディーなおじさんだった。英語で質問を受け、答えていく。
 イラストカードの問題になる。カードには「面接」という日本語の文字が!面接って英語でなんて言うんだっけ?出てこない。しかたがないので面接に該当する部分だけ抜かして答える。『からくりTV』のボビーなみにかなりたどたどしい。
 最後に英語で質問されるが、「vending machine」がわからない。音の響きには聞き覚えがあるんだが……。そこで「What is vending machine?」と質問してみたら英語で説明してくれました。ああ、自動販売機だ!また自分がわかる単語で答える。

 こうして英検2級2次は終わった。落ちたなと思った。家に帰ってから「面接」を和英辞典で引く。「interview」。なんだインタビューか。言われてみればそうなんだけど、会社の面接とインタビューって結びつかなかった。日本語でインタビューっていうとマスコミが著名人にするものという印象があるし。英和辞典で「vending machine」を引いてみると、イギリスでは自動販売機のことを「slot machine」と言うと載っていました。スロットマシーンの方が日本人にはわかりやすいな。並んでいるところがスロットゲームっぽいし。

 3月5日英検よりはがきが届いた。ん?

 設問の一部に関する情報がインターネット上で不正に流されるという事態が発生いたしました。

 そんなことがあったとは。じゃあ、だめだったのかなと思いつつ読んでいくと、「今後、具体的な対策を構築してまいりますが(中略)合否判定はこれまでと同様に行い」とある。流れた情報だけ無効にするとかじゃないのか。資格の不正対策は大学入試の不正対策とは違いますね。私の結果は、

 二次試験結果 :  合格
 分野  得点  満点
 リーディング  4  5
 Q&A  20  25
 アティチュード  2  3
 合計  26  33
今回の合格点  19

 合格していました!Q&Aであんなにたどたどしい答え方しても80%の得点がもらえたんだなあ。ありがたや。でも、どうせなら不正が無い時に受けたかったところ。

 派遣サイトの履歴書では英検の項目のドロップダウンリストは2級、準1級、1級のみなのですが、これでドロップダウンリストから選択できるようになりました。

2005/4/11

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